《訪問:2018年05月》
世界遺産「長崎・天草地方の潜伏キリシタン関連資産」。
その構成資産のひとつ「平戸島の聖地と集落(安満岳と春日集落)」。
集落の背後に聳える安満岳も構成資産です。
安満岳は、古来より神道や仏教などの信仰の対象となっていました。
禁教期の平戸の潜伏キリシタンは、祈りの場としての教会堂がないなか、キリシタン信仰に基づく中江ノ島などの聖地のほか、古来から敬われてきた安満岳を崇敬するようになりました。
平戸に伝わった「オラショ」の中では、キリスト教の神や聖人とならんで「安満岳さま」と唱えていたそうです。
安満岳の山頂にある白山比賣(ひめ)神社。
その左手に、裏の小高い場所に登る階段があります。
白山比賣(ひめ)神社の拝殿の奥には、春日集落の潜伏キリシタンが「キリシタン祠」と呼んでいた祠があります。
潜伏キリシタンは、安満岳の山体自体を崇敬の対象としましたが、山頂においては、このキリシタン祠に参拝し、手を合わせていたそうです。