《訪問:2014年10月・2015年11月》
函館山の麓付近。
元町地区には、十字路周辺に美しい教会が密集している場所があります。
まずは、ロシア風のビザンチン様式が印象的な「ハリストス正教会」。
正式には、「函館復活教会」というそうです。
安政6年(1859年)に、ロシア領事館の附属聖堂として建てられたのがその始まり。
明治40年(1907年)の大火で焼けてしまいましたが、大正5年(1916年)にロシア風ビザンチン様式で再建されたそうです。
再建当時は、鐘楼には大きな鐘が下げられていたそうですが、関東大震災で大破した東京のニコライ堂復興の際に移され、代わりに大小6個一組の鐘に換えられたそうです。
その鐘も、第二次世界大戦中に供出され、現在の鐘は昭和58年に献納されたものです。
これも安政6年(1859年)に仮聖堂が建てられたのが始まりで、横浜の山手教会、長崎の大浦教会と共に、日本におけるキリスト教宣教再開の先駆けをなす、日本で最も古い歴史を持つ教会のひとつです。
3回も大火の類焼で焼けてしまいましたが、現在の教会は大正13年(1924年)に再建されたものです。
鉄筋コンクリート製のゴシック様式ですが、中央祭壇などの壁像は、その当時のローマ教皇 ベネディクト15世から贈られたものだそうです。
ハリストス正教会の隣には、印象的な姿の「日本聖公会函館聖ヨハネ教会」です。
英国教会の流れですね。
もともとは明治11年(1878年)に聖堂が建てられましたが、度重なる類焼で、現在の地に再建されたのは大正10年(1921年)です。
現在の聖堂は、昭和54年に建てられました。
上空から見ると十字になっています。
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